●ノーザン・ソウルとは
ここでいうノーザン・ソウルとは、
60年代後半頃にイギリスの北部、
マンチェスター周辺のクラブで好まれていたソウルのこと。
時期的にはロンドンで起こったモッズ・ムーヴメントが
ピークを迎えブームとして終わりつつあった1966年以降の事。
レアなソウル・ナンバーでクラブで踊るというようなモッズ文化が、
そのまま北部に継承されたような感じがノーザン・ソウルにはあります。
ちなみに、R&Bダンス・サウンドがより洗練しスマートになった、
モータウン・レーベルやカーティス・メイフィールドの拠点が
デトロイトやシカゴといったアメリカ北部にあることから、
これらもまたノーザン・ソウルと呼ばれる事もあるらしい。
アメリカ南部のサザン・ソウルというのもあったりする。
イギリスで呼ばれるノーザン・ソウルというものには、
アメリカ北部、南部のレーベルはこだわらずに
ノーザン・ソウルとされるようですが、
このノーザン・ソウルというものが
イギリス北部のクラブDJが好んだソウル・ナンバーという
個人的なセンスによることから
どういうサウンドがノーザン・ソウルか?という定義は曖昧です。
ノーザン・ソウルで共通するのは、
クラブで躍るためのグルーヴを持つ
レアな7インチ・シングルを中心としたダンス・ナンバー。
ノーザン・ソウルDJ達は競って希少でクールなシングル曲を探し出し、
客を唸らせるコトに情熱を注いだらしい。
レアで客にウケるダンス・ナンバーは
ノーザン・ソウルDJにとっては企業秘密。
それらのレア曲を他のDJに真似されないよう、
誰のなんという曲なのかも、極力、隠すようにしていたとか。
●ノーザン・ソウルが聴ける編集盤
そんなノーザン・ソウルが聴ける編集盤は、
数々の切り口、選曲で出ていますが、
入門編としては「ノーザン・ソウル・ストーリー」などがあります。
ソニー編とBMG編で2種類、各CD2枚組みで出ていて、
当時の曲が50曲ずつ収録されています。
「ノーザン・ソウル・ストーリー VOL.1&2」
⇒ Amazonの詳細
「ノーザン・ソウル・ストーリー VOL.3&4」
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入門向けとはいえ、そこは当時のレア・シングル曲を集めた編集盤。
馴染みの薄いアーティストが多いですね。