●60's BRITISH BEAT
60年代のモッズ・バンドといえばフーとスモール・フェイセズが、
やはり2大バンドでしょう。
その他にもフーやスモール・フェイセズに影響を与えたバンドや、
フーやスモール・フェイセズに影響されて出てきたモッズ系のバンドが、
60年代のイギリスには数多くいました。
それらを大きく分けると次の3つくらいに分類できます。
(A) R&Bコピー、なりきりバンド
(B) R&Bコピー脱皮、オリジナル志向バンド
(C) オリジナル破壊、ド派手戦略バンド
(A) R&Bコピー、なりきりバンド
R&Bそのものが最先端で、踊るのに最適な音楽のため、
当時のモッズ文化とジャスト・フィット。
意外やバンド当人達がモッズである意識は薄いが、
よりマックロなサウンドを目指し、地元クラブをうならせていたバンド。
ズート・マネー、クリス・ファーロウとかジョージー・フェイム
グラハム・ボンド・オルガニゼイション、ブライアン・オーガー、アートウッズあたりが代表的。
(B) R&Bコピー脱皮、オリジナル志向バンド
(A)のバンドを聴いてた連中が、さらにそれを洗練。
R&Bをよりシャープに、かつパワフルにプレイ。
さらにはR&Bビートをベースに独自の視点の歌詞を加えて
オリジナル曲としてプレイしたバンド。
この辺りのバンドはモッズ自体がイギリスで大ブームであり、
モッズというのにかなり意識的になってきている。
60年代モッズの代名詞でもあるフー、スモール・フェイセズ、
そしてアクション、ヤードバーズあたりもこの部類に入るでしょう。
(C) オリジナル破壊、ド派手戦略バンド
(B)のバンドを聴いた連中が、さらにそれを破壊、
いかに目立つかを前提として、よりサイケに、よりハードに、
そして時にはより過激にプレイしたバンド。
この辺りのバンドはモッズ・ブームがイギリスでピークを過ぎた頃であり、
不発に終わったバンドも多い。
クリエイション、バーズ、ソロウズなどの実力派バンドや、
アイズ、ジョンズ・チルドレンなどのハッタリ派バンドもいます。
これらのアーティストはBEAT-NETの各アーティスト・ページで、
アルバムを中心にレヴューしています。
参考にしてみてください。
⇒ 60年代ブリティッシュ・ビート・アルバム・ガイド、BEAT-NETのトップ