●オリジナル・モッズ必聴レーベル、英スー
オリジナル・モッズが聴きまくったであろう、
ダンス・クラブ・チューンが満載の「英スー」レーベル。
どう聴いても、60年代のモッズ・バンドをはじめとして
当時のイギリスのバンド、アーティストは、
このレーベルのサウンドを浴びまくったとしか思えない。
ビートルズのジョージ・ハリスンは英スーの全カタログを大人買いしていたという。
また、フーやローリング・ストーンズは英スーの中心人物である、
ガイ・スティーヴンスの家に押しかけて
いち早くその情報を入手したというほど。
キンクスなどは、ガイ・スティーヴンスが編集したエクセロ音源の編集盤から、
スリム・ハーポ、レイジー・レスターなどをカバーしまくったりした。
そんな感じで当時の人気アーティストからも
ガイ・スティーヴンスのそのセンスの影響が大だったようだ。
おいらも当初あまり意識していなかったけれど、
スー、スーといっても、イギリスの「英スー」レーベルとアメリカの「米スー」レーベルでは、
ちょいと違うモノらしい。
もちろん元祖はアメリカ「米スー」の方。
1957年にジャギー・マレイという人が興したレーベルで、
有名ドコではアイク&ティナ・ターナーはここからデヴューしてます。
※米スーはこちらで手軽に聴くことができます。
『 The Best of Sue Records 』
⇒ Amazonの詳細
『 The Soul of Sue Records: New York City 』
⇒ Amazonの詳細
その他にも、そこそこのヒットを出していたようで、
この米スーの発売権をイギリスのアイランドにライセンスする。
そしてそのアイランド・レコードのボス、クリス・ブラックウェルが
イギリスにもスーというレーベルを発足させて、
米スーのレコードを売り出したということなので、紛らわしい。
さらに紛らわしいのは、英スーは米スー以外の曲も扱っていたということ。
そしてポイントはそれらの曲を選び出していた男、
1964年にクリスに呼ばれてアイランドにきたガイ・スティーヴンスである。
レコード・コレクターでもありDJでもあったガイ・スティーヴンスは、
その知識と経験を生かして素晴らしいダンス・ナンバーがあれば、
英スーから積極的に紹介していった。
R&Bに限らず、ブルース、ソウル、ジャズなどジャンルにこだわらず、
有名、無名なども問わずに、
自分の耳でカッコイーと判断したサウンドのみを選び出す。
こだわりといえばカッコイー事という1点なのだ。
オリジナル・モッズが求めていたレアでヒップでグルーヴィーで踊れるサウンド、
それが英スーのガイ・スティーヴンスが選び出した曲だったのだ。
『ブルース&ソウル・レコーズ No.84』の記事、
「英国にR&Bの種をまいたヒップな奴(ガイ)」も必読です。
『ブルース&ソウル・レコーズ No.84』
⇒ Amazonの詳細
●UK Sue Label Story
そのカッコよい曲を選び抜くガイ・スティーヴンスのセンスは、
編集盤「UKスー・レーベル・ストーリー」のシリーズで聴くことができます。
たまらなくシビレる曲が次々と出てきて、
モッズ好きならばどれも必聴!
そんなイギリスのスー音源をまとめた編集盤「UKスー」シリーズは
CDとして4枚出ています。
『 UK Sue Label Story: The World of Guy Stevens 』
⇒ Amazonの詳細
第1弾!「 Daddy Rollin' Stone 」、「Watch Your Step」収録。
『 UK Sue Label Story, Vol. 2: Sue's Rock 'N' Blues 』
⇒ Amazonの詳細
第2弾!ロッキン・ブルース編。
『 The Soul of Sue: The UK Sue Label Story, Vol. 3 』
⇒ Amazonの詳細
第3弾!ソウル編。
『 The UK Sue Story, Vol. 4 』
⇒ Amazonの詳細
第4弾!雑種総括編。